「内視鏡下経鼻手術における周術期抗生剤の標準化に向けた多施設共同後ろ向き研究」に関するお知らせ
このたび、当院で内視鏡下経鼻手術を行った患者さんの診療情報を用いた以下の研究を実施いたします。
本研究は、埼玉医科大学総合医療センター研究倫理委員会の承認を得て、病院長による許可のもと行うものです。
本研究では、既に電子カルテ上に存在する診療情報を収集するのみであり、患者さんに追加でご負担をお願いすることはありません。もし診療情報等を使用することに賛成でない場合、あるいはご質問がある場合は、患者さんご自身でもその代理人の方でも結構ですので、問い合わせ先までお申し出ください。お申し出いただいても不利益になることは一切ありません。
1.研究の対象となる方
本研究は、2022年10月1日から2024年9月30日の間に獨協医科大学において内視鏡下経鼻手術を実施した患者さんを対象としております。
2.研究の目的
本研究の目的は、内視鏡下経鼻手術における抗生剤の使い方について、多施設でのデータを基に現状を調査し、術後感染のリスクを減らすための最適な使用方法を明らかにすることです。この研究により、患者さんにとってより安全で効果的な治療法を確立することを目指します。
3.研究期間
病院長の許可後~2030年3月31日
4.利用または提供の開始予定日
2025年4月3日
開始予定日以降も研究への利用停止などのお申し出に対応いたします。
1.試料・情報の内容
本研究では、患者さんから直接試料を採取することはありません。代わりに、以下の情報を過去の医療記録から収集します。
- 患者さんの背景情報:
性別、年齢、体重と身長から算出するBMI(体格指数)、病気の診断内容、過去の放射線治療や手術の有無、糖尿病や腎臓の状態、栄養状態、鼻や副鼻腔の感染の有無、頭蓋内に留置されている器具の有無(例:シャントチューブ)など
- 手術に関する情報:
手術時間、術式の種類、術中に行った特別な処置や使用した材料、抗生剤についての詳細情報など
- 術後の経過情報
術後髄膜炎や膿瘍などの中枢神経系感染症の詳細情報、術後髄液漏やその治療の詳細など
以上の情報を基に、感染リスクを減らすための適切な抗生剤使用法を検討します。なおこの研究で得られた患者さんの情報は、(各施設の名称)において、研究責任者である(各施設の研究責任者)が、個人が特定できないように加工した上で管理いたします。そのため、患者さんのプライバシーが侵害される心配はありません。
2.試料・情報の取得方法
前述の研究期間内に内視鏡下経鼻手術を行った診療記録、検査画像などを用います。
3.試料・情報を利用する者(研究実施機関)
研究代表者:埼玉医科大学総合医療センター脳神経外科 長谷川 洋敬
共同研究機関:以下の共同研究機関リスト参照
共同研究機関の名称 | 責任者氏名 |
名古屋大学医学部附属病院 脳神経外科 | 竹内 和人 |
鹿児島大学医学部 脳神経外科 | 藤尾 信吾 |
獨協医科大学 脳神経外科 | 阿久津 博義 |
千葉大学医学部附属病院 脳神経外科 | 堀口 健太郎 |
九州大学大学院医学研究院 脳神経外科 | 空閑 太亮 |
日本医科大学 武蔵小杉病院 脳神経外科 | 田原 重志 |
東京大学医学部附属病院 脳神経外科 | 小野 秀明 |
虎の門病院 間脳下垂体外科 | 西岡 宏 |
群馬大学大学院医学系研究科脳神経外科学 | 大宅 宗一 |
金沢大学 脳神経外科 | 笹川 泰生 |
帝京大学医学部附属病院 脳神経外科 | 辛 正廣 |
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院 脳神経外科 | 永谷 哲也 |
筑波大学 医学医療系 脳神経外科 | 木野 弘善 |
愛媛大学大学院医学系研究科 脳神経外科 | 末廣 諭 |
大阪公立大学大学院医学研究科 脳神経外科 | 森迫 拓貴 |
愛知医科大学 脳神経外科 | 渡邉 督 |
広島大学大学院医系科学研究科 脳神経外科学 | 木下 康之 |
4.試料・情報の管理責任者
<提供元機関>共同研究機関リスト参照
<提供先機関>埼玉医科大学総合医療センター病院長 別宮好文
5.試料・情報の提供方法等について
本研究は、収集した情報の安全管理を最優先とし、個人情報保護に最大限配慮して実施します。本研究で収集した情報は、すべて各施設において匿名化され、研究用の識別コードを付与された状態で管理します。これにより、提供される情報から個人が特定されることはありません。個人情報と研究用識別コードを対応させた「対応表」は、各施設が責任を持って施錠可能な保管場所や暗号化された電子ファイルで管理し、外部に送付されることはありません。匿名化されたデータは、厳重に暗号化された状態でクラウドサービスを利用して共有します。クラウド上のデータは、関係者のみがアクセス可能な設定とし、外部からの不正アクセスを防ぐため、二重認証などの安全対策を施します。
ご自身のカルテ情報等を利用されたくない場合、あるいはご質問がある場合には、以下の連絡先までご連絡ください。
利用されたくない旨のご連絡をいただいた場合は、研究に用いられることはありません。
ただし、ご連絡いただいた時点で、既に研究結果が論文などで公表されていた場合、結果などを廃棄することができないことがありますので、ご了承ください。
脳神経外科、阿久津 博義
住所:〒321-0293 栃木県下都賀郡壬生町北小林880
電話:0282-86-1111(土日祝日を除く9:00~17:00)
〇研究課題名:内視鏡下経鼻手術における周術期抗生剤の標準化に向けた多施設共同後ろ向き研究
〇研究代表者:埼玉医科大学総合医療センター 脳神経外科 長谷川 洋敬