当教室の紹介

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ごあいさつ

獨協医科大学 脳神経外科学 主任教授・診療部長 阿久津博義

2021年7月1日付で獨協医科大学主任教授を拝命いたしました阿久津と申します。

獨協医科大学脳神経外科は1973年に永井政勝初代教授によって開設され、1996年から2代目若井晋教授、1999年から3代目金彪教授が主催され、私で4代目となります。

教室の特徴としては、先代の金教授が発展させた脊髄・脊椎外科に加え、脳腫瘍、脳卒中を含む脳血管外科、てんかんやパーキンソン病等に対する機能的脳神経外科など脳神経外科の各専門領域において高いレベルの診療・研究が行われていることです。定位放射線治療装置であるガンマナイフを保有する数少ない大学病院の1つであることも特色です。また、救命救急センターを有していますので、頭部外傷や脳卒中を含めた神経救急分野も強みです。今後はこれまでの伝統を継承しながら、私の専門である、脳腫瘍の中でも下垂体・頭蓋底腫瘍・内視鏡手術の分野と、それに加えて脳血管障害の中でも血管内治療の分野を強化することで、患者さんへの負担の少ない低侵襲な治療の分野をさらに発展させていきます。特に栃木県は脳卒中に対する脳血管内治療件数が全国的にみても少ないことが問題であり、今後は脳卒中センターを運営する脳神経内科と連携しつつ脳血管内治療に携わる脳神経外科医・内科医を育成することが急務と考えています。

獨協医科大学は風光明媚な日光や那須まで1時間程度で行けるうえに人口50万人の宇都宮市にも近く、研修医や医学生にとっても恵まれた研修環境です。また今後は国内の脳血管内治療のメッカでもある獨協医科大学埼玉医療センターとも緊密に連携できますので、さらに研修・教育環境が充実します。

昨今はCOVID-19、AI、働き方改革など、医療の分野に限らず、価値観が覆される激動の時代であり、2-3年後の近未来ですら予測できません。そのような状況で大切なことはどんな世の中になっても社会に必要とされる、正しい知識・判断力・技術・そして人間性を備えることと考えています。旧来の慣習や価値観にとらわれず、新しい時代においても地域医療に貢献できて、国際的にも通用する高度先進医療・学術研究を行える人材を輩出する教室にしていく所存ですので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。