当院では定位放射線治療として、ガンマナイフによる治療を行っています。対象は、転移性脳腫瘍、神経鞘腫（聴神経腫瘍）、下垂体腺腫、脳動静脈奇形、三叉神経痛等です。

ガンマナイフは多数のガンマ線ビームを高精度で集中させることにより、計画した病変に的確に放射線治療を行うシステムです。開頭手術を行うこと無く、脳深部の病変に対して治療を行うことが可能です。またビームを集中させるために、病変周囲の正常脳への放射線によるダメージが極めて少ないことが特徴です。

基本的には2泊3日の入院で治療を行っています。頭部に局所麻酔を行い、フレームを固定します。ガンマナイフ治療中には音楽を聴きながら治療を受けることができます。治療時間は病変の種類、数、大きさによって異なりますが、30分から数時間程度です。

効果及び副作用は疾患によって異なります。当科の特徴は、脳の手術を行う医師が、直接ガンマナイフの治療も行っているところです。病気によっては、手術治療とガンマナイフ治療の選択で迷う場合もあるかと思います。そのような場合に、両方の治療を行っている立場で治療の選択肢を説明できます。治療について説明を聞いてみたい等の希望がありましたら、当科外来を受診して下さい。